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“おうちづくり”は「用」・「強」・「美」で“心地よく!?” 【その1】
2022.01.27
工務部積算担当の加藤です。
私は木造の世界に関わり間もなく20年になります。
そして、20年を迎える年に合わせ我が家の新築を考えています。
今回は、そんな私が『大切にしている住宅観』についてご紹介したいと思います。
これまで、前職を含め住宅新築・社寺新築・文化財保存修理の経験を経てたどり着いた住宅観・・・
それは20年前にイメージした住宅観とは、良い意味で変わっていきました。
学生時代に憧れた建築家である恩師に学んだ住宅建築に求められる3つのキーワード。
それは、「用」と「強」と「美」でした。
簡単にいえば、字のごとく、
「用」は、暮らす人の使い易さに優れるほか、材料も上手に用いること。
「強」は、構造的な強度のほか、時間的に耐久できる強度もあわせもつこと。
「美」は、それ自身の美しさのほか、周りとも調和できる美しさもあわせもつこと。
という具合です。
学生ながらにおぼろげに理解はしていたものの、実は非常に奥深い言葉なのだと感じています。その理解も私なりに深まった現在では、その「用」「強」「美」を満たした先にある「心地よさ」を住宅観として持っています。
住宅に限らず、あらゆるものの選択肢が無数に選べる今の時代、「絶対にこれが正しい」という住宅観はありませんが、「こうありたい」という住宅観は、ぜひそれぞれに持ちたいものです。
我が家では、過去のブログにてご紹介したマルニ木工「HIROSHIMAアームチェア」、柏木工「シビルチェア」という2つのダイニングチェアについても、「用」「強」「美」をバランス良く満たしながら、暮らしのなかの「心地良さ」を高めてくれています。
⇒過去ブログ:世界へ羽ばたく「岐阜の名作椅子」、直観で出会った我が家の「一選」
「心地良さ」の好みも尺度も人それぞれに違いますので、それを見つけるためには「自分の体感で確かめる」ほかありません。
幸い、前職を含め伝統的なものから斬新なものまで実物を体感するなかで、自分の感覚にフィットする「コレだ!」と思える「心地よさ」を見つけて来ました。
計画する我が家は「用」・「強」・「美」を具現化し、暮らしのなかの「心地良さ」を造り込みます。
はじめに、「用」についての考え方をご紹介します。
「用」は【使い易さに優れるか】と【材料を上手に使えるか】を大切にします。
【使い易さに優れるか】
こちらは、①家の大きさ ②家を使う時間軸 ③家のなかの用途 の順で考えます。
①家の大きさ
4人家族の我が家の場合、どの程度が必要だろうか考えます。
一般的には延坪35坪前後を目指すところ、延28坪で納めていきます。
1階は14坪、2階も14坪で、かなり小さめに見えます。
②家を使う時間軸
自分たちが暮らすこの先の時間をイメージします。
10年、20年、30年、40年、もしかすると50年は暮らすとしたら…
いつになっても1つも空き部屋をつくらない暮らしが合理的です。
言い換えれば、家の中は、いつでも、どこでも使われている状態が好ましいと考えます。
③用途
使い易さのために想像力を働かせます。
例えば、このように考えます。
・1つの部屋に役割を2つ以上持たせるにはどうしようか?
・部屋の大きさを自分で自由に変えられるにはどうしようか?
すると、目的に合わせて1つの部屋が、あるときには役割が変わり、部屋の大きさも変えられる状態がイメージできます。
あるときは遊び場になり、
あるときは本を読む場になり、
あるときは運動できる場になり、
あるときは勉強できる場になり、
あるときは寝る場にもなる。
そのために、1つの大きな部屋を用意します。
自分で動かせる間仕切り壁や、間仕切り収納を置くことで、自由に用途も広さも変えていけます。
我が家は2階に12坪サイズの大部屋(24帖)を計画し、気軽に模様替えをしながらそのときどきの「心地よい」場をつくる予定です。
もちろん、1階には玄関・LDK・お風呂・脱衣・洗面・トイレ・階段・収納は最小限に計画しつつ、唯一の個室となる3帖サイズの小ぶりな和室を設えるプランです。
こうしてコンパクトながら使い易さに優れた「心地よさ」につなげていきます。
【材料を上手に使えるか】
住まいの骨格となる土台や柱や梁などの構造部材のほか、下地や仕上げに使われるすべての部材は寸法的な規格があってつくられています。
技術的には規格外のものを使う選択肢もありますが、住宅においては規格を上手に活かして造る姿勢を基本としたいところです。
材料を上手に「用いる」には、実は「強」・「美」とも深く関係することから、その考え方は次回ブログ「強」の考え方編にてご紹介したいと思います。
※ワンポイントアドバイス
35坪予算の方が28坪で計画しても「用」として不自由がない場合には、7坪分の予算をお好きな外装や内装・設備・家具・外構などのグレードアップにも振り分けられるため、逆により満足度の高い家づくりができる可能性もあります。
※掲載写真:当社モデルハウス「Mamorie」は延28坪クラス
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