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森住建では標準装備。愛する家族を守る「全館空調システム」の特徴を徹底解説
2021.10.14
こんにちは、森住建新築営業部の野島です。
今回は、 全館空調システム についてお話します。もともと全館空調システムは、鉄骨系の大手ハウスメーカーが鉄骨住宅のデメリットをカバーするべく、積極的に導入していたもの。ところが近年になって、木造系ハウスメーカー・工務店での取り扱いも急増しています。森住建でも、 2021年10月から標準装備 となりました。
以前、 24時間換気システム について触れましたが、今回は注目が集まる全館空調システムの特徴を総ざらいします。
>>住宅に「24時間換気システム」が必要な理由とは?その種類や選び方を徹底解説
目次
全館空調システムは、24時間建物全体の快適性を自動で保つ
全館空調システムを語る前に、そもそも空調が何であるかを説明します。空調は、「空気調和」もしくは「空気調節」の略称で、 空気の温度や清浄度、湿度、気流などを調節すること。 この役目を担い、「24時間建物全体の快適性を保って人が過ごしやすい空間を自動でつくり上げるのが、「全館空調システム」です。
住宅用の全館空調システムの場合、小屋裏や床下などに1台(または2台)の大きなエアコンを設置。そこから家中に張り巡らされた空気の通り道を心地よい風が抜けることで、家全体の冷暖や換気が行える仕組みになっています。
一般的なルームエアコンとの違いですが、ルームエアコンは局所冷暖を行う設備です。最近は、除湿や加湿、空気清浄、換気といったプラスアルファの機能を持った機種も売り出されていますが、 あくまでも効果は「局所」に限られてしまいます。
昨今の高気密・高断熱住宅と全館空調システムは相性がよい
木造系ハウスメーカー・工務店が全館空調システムを扱い始めた理由としては、各社が手がける 住宅の高気密・高断熱化 が挙げられます。高気密・高断熱住宅は、空気の出入りを少なくすることで、夏の暑さや冬の寒さの影響を受けにくい造りになっています。ただ、 「空気の出入りが少ない=換気力が乏しい」 ということになり、これについては高気密・高断熱住宅の課題だと言われてきました。
そこで、24時間自動で換気を行う全館空調システムを高気密・高断熱住宅に取り付ければ、高気密・高断熱住宅のメリットはそのままに、課題をクリアできるというわけです。
ちなみに現在は、 法律によって2003年7月以降に建てられたすべての住宅に「24時間換気システム」の取り付けが義務化 されていますが、これは全館空調システムを指しているわけではありません。現在の一般的な住宅は全館空調システムを取り付けなくても24時間換気は行えるようになっていますが、高気密・高断熱住宅と全館空調システムは相性がよいので、検討する価値は大いにあります。
温度や湿度などを自動で調節するという基本機能がもたらすメリットは多彩
全館空調システムには、 局所冷暖のルームエアコンとは異なるメリット があるので、ご紹介します。
ヒートショックのリスクが低減
暖かい居室から寒い風呂に移動すると、血圧が上昇。また、湯船に入ると血圧が下がります。このように、短時間の間に血圧が上下変動し、心臓に負担をかけてしまうことを「ヒートショック」と言います。ヒートショックは、場合によっては心筋梗塞や脳卒中を引き起こしかねません。全国では入浴時に亡くなる高齢者も多く、ヒートショックが原因となる事例もあります。しかし、全館空調システムのある住宅なら、 冬は家中が暖かいので、急激な血圧変動も起こりにくく 、ヒートショックのリスクを低減できるのです。
家の中が常に快適
オフィスやホテル、商業施設などでは、極端に不快な温度や湿度を感じることがありません。通路もエレベーターの中も、お手洗いでさえも心地よいと思いませんか。これが マイホームで実現 できるのです。例えば、夏。ぐっすり眠っている間にタイマー機能でエアコンが切れると、暑さで起きてしまう場合があります。そのため、寝不足による体調不良で翌朝を迎える人もいらっしゃるのではないでしょうか。ところが、 常に快適な温度が保たれているなら、こういった悩みも解消 できます。
きれいな空気が循環する
新型コロナウイルスのまん延により、一般住宅でも換気の重要性が唱えられるようになりました。全館空調システムは、高性能フィルターによって花粉や有害物質の侵入を防いだ上で外気を給気。 家の中にきれいな空気が循環する ことになります。
また、エアコンと窓開けを併用した場合、エアコンのエネルギー消費量の増加による電気代増の心配があります。さらには、外気の湿度が高い場合は結露することも。そういった問題の解消につながるのが、全館空調システムです。
室内干しの洗濯物がよく乾き、イヤなにおいがしない
全館空調システムは、室内のどこでも 温度と湿度がほぼ一定に保たれます 。そのため、どの部屋で室内干しをしていても、洗濯物はよく乾きます。夜間に洗濯をして、そのまま室内干しをしたいという方には最適でしょう。
また常に換気が行われ、きれいな空気が循環する仕組みによって、 洗濯物の室内干しによる特有のにおいも部屋に滞留しません 。
カビの発生を防ぐ
全館空調システムは、カビの発生原因となる結露を抑えます。カビはぜんそくを引き起こすとも言われていますので、 乳幼児のいる家庭は特に安心 です。
温度や湿度などを自動調節して快適な環境をつくる。この基本機能によってもたらされるメリットが大きいということがわかりました。ほかにもルームエアコンが不要なので、 室内の見た目がすっきりし、屋外に配置する室外機の数も減るというメリット もあります。
家族構成や家の性能次第では、月々の電気代を抑えることもできる
次に、気になるコストの話ですが、ずばり 初期費用はかかります。 大型の機械を設置して、配管工事をする必要があるためです。ルームエアコンよりも、工事の規模が大きいと考えてください。
月々の電気代ですが、これは家族構成によって異なります。 4人家族の場合、4台ルームエアコンが必要だとすると、ハイシーズンに全台をつけたり消したりすれば、電気代は高額になります。
一方の全館空調システムは、つけたり消したりといったことはせず、常時運転で1台から送られる冷風をシェアするため、電気代は抑えられます。ただし、高気密・高断熱性能を備えていない一般住宅では、電気代がかかることもあります。また、広い家でもルームエコンの数が少なければ、全館空調システムよりも電気代がかからない場合もあるので、 一概にどちらが安い・髙いとは言い切れないのが現状です。
初期費用が高額な点は、デメリットと言えますが、ほかにも 次のような点に注意が必要 です。
- 乾燥しやすい
- 部屋ごとの温度調整が難しく、すぐに室温を変化できない
- 家族構成、家自体の気密性・断熱性などによっては、電気代が上がる
森住建は「愛する家族を守る、家。」をつくりたいから、全館空調システムを選んだ
森住建は、2021年10月から全館空調システム「Z空調」を標準装備。その理由は、 家族の命を守る家づくりを深化させたいと考えたから です。
全館空調システムは、命の安全を脅かすヒートショックのリスクを低減し、不眠によるさまざまな体調不良の解消にも期待されています。また、新型コロナウイルスのまん延によって、室内換気の重要性が高まりを見せてきました。全館空調システムは、森住建が掲げる家づくりの信念である 「『愛する家族を守る、家。』を創る」 という考え方にもマッチしたのです。住まいには快適性も求められますが、やはり何よりも、家族が安心・安全に暮らせることが重要ではないでしょうか。
これからも、コンセプトに沿った「愛する家族を、守る家。」づくりを丁寧に深化させる、森住建にご期待ください。
PROFILE
野島久和
新築営業部