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「お家の基本を学ぼう!」~屋根編~

2021.06.17

こんにちは、森住建 設計事業部の服部です。
今回は、屋根の種類』についてそれぞれのメリット・デメリットを紹介したいと思います。

まず、皆さんに問題です!!!
屋根の形は大きく分けて何種類あるでしょうか?

 

 

実は、「12種類」もあるんです!!!
この数字を見ると、屋根の種類も細かく分類されていることがわかりますね!

では、各々を簡単に見ていきましょう!

 

①.切妻屋根

切妻屋根は、「本を開いて逆さまにしたような三角屋根です。日本でも非常に人気があり、皆さんの近所の家もこちらの屋根が多いのではないでしょうか?
メリットとしては、単純なつくりのため、コストが安く雨漏れのリスクも少ないです。また、屋根裏のスペースを広く確保できるので通気性が非常に高いです。
さらに、屋根面積が広いためソーラーパネルを置きやすいです。
デメリットとしては、妻や破風板などが劣化しやすいです。また、日本家屋の一般的な形状のため個性を強調した住まいにはしづらくなってしまいます。

 

②寄棟屋根

寄棟屋根も切妻屋根と同様、使用されることが多い屋根です。形状は頂点に棟があり、さらに四方に下がる棟があります。
メリットとしては、全方向に面があるため耐風性が高く外壁への負担が少ないです。また、全方位の外観を雨や紫外線から守ることができます。
デメリットとしては、屋根裏のスペースが狭くなりがちなので換気が必要になります。コストも高く、一つ一つの屋根の面が狭いためソーラーパネルが置けない場合もあります。
また、棟が多いので雨漏れのリスクもあります。

 

③片流れ屋根

片流れ屋根は「一方だけ傾斜がある屋根です。スタイリッシュなデザインに仕上がることが多く、近年増加傾向にあります。
メリットとしては、屋根面積が広いのでソーラーパネルを取り付けるのが非常に容易です。
また、屋根裏のスペースが広く高い位置に窓を設置できるので空間を広く使うことができます。
デメリットとしては、耐風性が低く、雨樋への負担が大きくなります。また、日照時間が短くなります。

 

④陸屋根

 

陸屋根は、平らな屋根の形状の屋根です。モダンなデザインになることが多いため一般住宅にも採用されます。
メリットとしては、屋上のスペースを有効的に利用できることです。また、掃除やメンテナンス作業が平らなため簡単に行えます。
デメリットとしては、屋根に勾配がないため、排水をしっかり行わなければ水が溜まってしまいます。また、断熱性が低く、室温が上がりやすいので光熱費が高くなってしまう傾向があります。さらに、定期的な防水メンテナンスが必要です。

 

⑤方形屋根

方形屋根は、四角錐の形の屋根です。寄棟に似ている形で、四方に雨や雪を分散することができます。
メリットとしては、寄棟よりも棟が少ないので雨漏れのリスクが低いです。また、雨や雪を四方に分散できるため屋根の劣化を抑えることができます。
さらに、四方から外壁を守ることができるため非常に頑丈な住宅にすることができます。
デメリットとしては、正方形の家でないとできないので間取りが制限されます。また、コストも高くソーラーパネルの設置が難しくなります。

 

⑥入母屋屋根

 

入母屋屋根は和風づくりの屋根に多く見られる形で、日本瓦ととても相性が良いです。
メリットとしては、耐風性・断熱性・通気性が高く性能面において、非常に優れています。
デメリットとしては、構造が複雑なためメンテナンス費用が高いです。また、棟から雨漏れするリスクがあります。

 

⑦半切妻屋根

半切妻屋根は、はかま腰屋根やドイツ屋根とも呼ばれる屋根です。
メリットとしては、建築基準法で高さ斜線制限がある場合、半切妻にして高さを調節することによって室内面積を変えずに立てることができます。
また、ドイツ風のおしゃれなデザインにすることができます。
デメリットとしては、棟が多いので雨漏れのリスクが高いです。

 

⑧差しかけ屋根

差しかけ屋根は屋根が段違いになっている形状の屋根です。
メリットとしては、屋根と屋根の間に外壁があるのでそこに窓を設置することで光を室内に多く取り入れることができます。
また、耐風性・断熱性・通気性が高くコストも抑えることができます。
デメリットとしては、下側の屋根が雨漏れするリスクがあります。

 

⑨こし屋根

 

こし屋根は切妻屋根の上に切妻屋根が乗っている形状の屋根です。
メリットとしては、断熱性・通気性が高く、差しかけ屋根同様に光を室内に多く入れることができます。
デメリットとしては、形が複雑でメンテナンスにも技術が必要になるためコストがかかります。また、つなぎ目が多いため雨漏れのリスクが高いです。

 

⑩バタフライ型屋根

バタフライ型屋根は屋根の端が高く、中央が低い形状の屋根です。
メリットとしては、見た目よりも洗練されたモダンな仕上がりにすることができます。また、中央がへこんでおり雪下ろしの必要がなくなります。
さらに、屋根面積が広いためソーラーパネルを設置することができます。
デメリットとしては、屋根の中央に雨や雪が溜まるため雨漏れしないようにきちんとした排水処理が必要になってきます。
また、雪に耐えるだけの強度にする必要があり、コストも高くなってしまいます。

 

⑪しころ屋根

しころ屋根とは、寄棟屋根の上に切妻屋根が乗ったような形の屋根です。一般的な戸建て住宅に用いられることはなく、寺院などによく見られます。
メリットとしては、日本建築ならではの厳かな雰囲気を出すことができます。
デメリットとしては、形が複雑なためコストが高くなります。また、つなぎ目が多いため雨漏れのリスクが高いです。

 

⑫のこぎり屋根

のこぎり屋根は広い工場でなどで用いられることが多い屋根です。一般の住宅ではほとんど使われることがありません。
特徴としては、こし屋根やバタフライ屋根と同様に光を多く入れることができる反面、つなぎ目が多く雨漏れのリスクがあります。

 

 

以上代表的な12種類の屋根を紹介させていただきました。
ここでは、各屋根の一般的なメリットと共にデメリットも挙げましたが、施工方法を工夫すればデメリットを補うことができます!
例えば片流れ屋根の場合、屋根材の下に敷くルーフィングで棟部を覆い、破風板に垂らすことで伝い水や雨風の吹込みを防ぐことができます。

このように屋根を決める際、施工方法も確認しておくと満足のいく家づくりができますよ!!!
お家づくりをする際、ついつい間取りにばかり目が行きがちですが、ぜひ屋根も気にしてみてはいかがでしょうか?

 

 

 

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