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オール電化とガス併用型って何が違うの?理想の“暮らし方”で変わるそれぞれのメリット
2021.05.01
こんにちは、森住建新築事業部の林です。
2009年11月に、太陽光発電による「余剰電力の買い取り制度」が始まってから、森住建では新築を建てる約8割の方がオール電化を選択されてきました。しかし最近は、この数字に変化が見られ、 オール電化が約6割、ガス併用型が約4割 まで増えてきています。
その理由は後述しますが、そもそも 「オール電化」と「ガス併用型」それぞれの特徴 はご存知でしょうか。今回は、知っているようで知らなかった、オール電化とガス併用型の暮らしについて考えていきます。
目次
東日本大震災以降、ガス併用型が見直されはじめた
オール電化とガス併用型の数字に変化が起こった理由には、東日本大震災の影響が考えられます。震災で大規模停電が起こり、 エネルギーの一本化による生活の不安 が指摘されると、ガス併用型の暮らしが見直されはじめました。
また、余剰電力の買い取り価格が下がってきたこと、IHクッキングヒーターのような「フラットトップタイプのガスコンロ」が登場したことも、ガス併用型の人気を押し上げる要因になったと言われています。
「家計が楽になる」と言われるオール電化。一方で、ガス併用型にも経済的な魅力がある
昨今、ガス併用型の人気が盛り返しつつありますが、まだまだオール電化を選ぶ人は多いようです。
ところで、オール電化に興味を持つ方は、どのような点に魅力を感じているのでしょうか。
オール電化の魅力
●ガスの基本料金が不要
オール電化は、生活に必要なエネルギーをすべて電気でまかなうため、 ガスの基本料金を支払わなくてもOK 。光熱費にかける毎月の基本料金がひとつになることで、家計が楽になります。当然、電力使用量は増えますが、ガスの基本料金に回していた金額を電気料金に補填すれば問題ありません。
●深夜電力を使ってより経済的に
オール電化向けの料金プランには、深夜の電気料金が割安なものがあります。そのプランを利用し、 エコキュート(※)で翌日に使うお湯を深夜に沸かしておけば、電気代の大幅な節約が可能 です。
※空気の熱を利用し電気でお湯を沸かす給湯器。オール電化の生活には必須で、1日で使う分のお湯は貯湯タンクで保温される
●火を使わないからこその安全性
火を一切使わないオール電化なら、 火災のリスクを抑え、ガス漏れの心配もありません 。また、幼児のいる家庭では、火に近づいて火傷を負うといった事故も防げるでしょう。
●災害時の復旧が早い
先に「エネルギーの1本化は災害時に不安」と述べましたが、 電気の復旧スピードはライフラインのなかで、もっとも早い と言われています。さらに、貯湯タンクに貯めたお湯は、災害時にも利用可能です(飲料用としては使えません)。
オール電化に対して、ガス併用型の魅力は以下の通りです。
ガス併用型の魅力
●場合によっては、オール電化より経済的
電気料金は、基本的に昼間が割高になるもの。ですから、 昼間の給湯や調理を、コストの安い都市ガスで行えば 、オール電化よりも経済的になります。ただしLPガスの場合、ガス併用型は割高になることが多いようです。
●導入コストが安い
オール電化は、エコキュートとIHクッキングヒーターが高額なので、ガス併用型よりも導入コストが上がります。ちなみに、機器の故障時は、 ガス給湯器の方がエコキュートに比べて部品交換・機器の取り替え費用が安くなる傾向 です。
●停電時でも給湯や調理に困らない
オール電化のようにエネルギーが1本化されていない分、 停電時もお湯が使えて調理もできます 。
●調理器具が自由に使える
市販の鍋やフライパン であれば、ほとんど使えるでしょう。IHクッキングヒーターですと、網を使って食材を焼いたりすることはできません。
●火の正しい使い方を教えられる
普段から火のある暮らしをすることで、 子どもはその利便性と危険性を覚えられます 。
オール電化に対して、「光熱費が削減できる」というイメージを持っている方は多いでしょう。しかし、 都市ガスと電気の併用も使い方によっては経済的 であることがわかりました。
それぞれの特徴は一長一短と言えます。オール電化一択で考えていた人も、 一度ガス併用型も視野に入れた上で、検討してみることが大切 です。
共働き家庭ならオール電化、日中家に人がいる家庭ならガス併用型
次に、オール電化とガス併用型に向いている家庭についてそれぞれ解説していきます。
オール電化は、 夜間の電気代の安さがメリット 。日中は電気代が高くなるので、家族の誰かが昼間に電気を使うと、メリットの恩恵は受けにくくなるでしょう。この場合、 共働き家庭などの日中に家族が家にいない家庭であれば、オール電化は向いている と言えます。ただし、都市ガスのエリアに住むと、ガス併用型の方が低コストになる場合もあるようです。
一方、ガス併用型に向いているのは、昼間に家族が在宅している家庭です。とくに未就学児がいる家庭は、母親が在宅するケースがほとんど。 電気代の高い昼間に、ガスを使って調理をすれば光熱費を抑えることができます 。また「料理をガス火でつくりたい」「ガスの暖房器具を使いたい」という方は、当然併用型が望ましいでしょう。
実は、現在「 エコワン 」という“ガスと電気のよいところを掛け合わせた、ハイブリッド型”の給湯器もあるのです。エコキュートのように、 空気の熱を利用した電気でお湯を沸かし、タンクに貯めておくことで必要なときに使用可能 。仮にタンクのお湯がなくなっても、「 高効率給湯器(エコジョーズ) 」が稼働し、湯量を補うので湯切れの心配もありません。日々の給湯量が変わりがち、または1日に多くの湯を使う4人以上の家庭にはぴったりの給湯器です。
ちなみに森住建では、LPガスご利用者様に「 LPGパックプラン 」をご用意。エコワンもしくはエコジョーズを選択し、床暖房・温水式浴室暖房・ガスファンヒーターの中から1点を選択、それらにフラットトッププレートのガスコンロ「デリシア」をセットにして、特別価格でご提案しています(オプションでガス衣類乾燥機「乾太くん」も組み込めます)。
森住建では、オール電化とガス併用型の「光熱費シミュレーション」を行う
さまざまな情報を集めても、自分の家庭にはオール電化とガス併用型のどちらが合うか、最終的な判断を下すのは難しいですよね。
でも、安心してください。森住建では、家族構成や生活スタイル、住むエリアなど、あらゆる条件を考慮した上で、オール電化とガス併用型の「 光熱費シミュレーション 」を実施。その結果を踏まえて、どちらが向いているかをアドバイスさせていただきます。
エネルギーに関するさまざまな疑問も、持ち前のコンサルティング力で解決いたしますので、お悩みの方はぜひお気軽にご相談ください。
PROFILE
林信孝
新築事業部・部長