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世界へ羽ばたく「日本の名作椅子」~直感で出会ったわが家の「一選」~
2021.03.01
こんにちは。森住建 工務部積算担当の加藤です。
家づくりに熱心な方は、おそらく家具選びにも熱心な方が多いのではないでしょうか?
家具のなかでも、カラダに直接触れるものとして、今回は「椅子」をテーマにお届けします。
座り心地の良い椅子・・・
「心地良い」という視点で椅子選びをする場合、求めるものも人それぞれでしょう。
私の場合、今から約6年前の2015年、新居に引っ越すのを機にダイニングテーブルに合わせるダイニングチェア探しを始めました。
熱心に椅子選びをし、日本の名作椅子の名に相応しい一脚に出会えたエピソードをご紹介しましょう。
私が椅子に求めたことは、
「カラダに触れるものだから、自分のカラダで座ってみて『コレだ!』と思える一脚を見つけたい」
というこだわりでした。
当時、宝探しのように大阪にある家具店のいくつかをはしごしてまわったのです。
最初は、何となく展示されている椅子を1脚ずつ座ってみました。
実際に座ってみて、カラダに触れる座面・背もたれ・ひじ掛けのフィット具合などひとつひとつを確かめるためです。
1脚、次の1脚、また次の1脚、、、と順々に続けるうちに、“ここのこの当たりがいい感じ” とか “ここの当たりが何か合わないな” とか何となく違いが分かるような気がしてくる。
でも、『ここがこうあれば心地良い』というのは、実のところよく分からない・・・。
それもそのはず。造形や素材も、細かいレベルで考えれば無数のバランスが凝縮して出来上がっているもの。
家具の素人である私に分かるはずもありません・・・。
プロに委ねたオーダーメイドでもない限り、求める満足感は得られないかも、とも感じたものです。
ところが、ある時、ある椅子に座った瞬間に、
「おっ、これはスゴイなっ!」
とカラダから反応するような一脚が見つかったのです。
思わず、立っては座り直すことを何度も繰り返し、その椅子だけは何度も何度も姿勢を変えながら座ってみたのです。
まさに、どんな姿勢でも座面、背もたれ、ひじ掛けがカラダのパーツに馴染んでフィットする完璧な感覚。
これまでの試食ならぬ試座した椅子とは一線を画す、本質的な心地良さに驚いたのです。
(あくまでも私の個人的な感想です)
その後も、その椅子が特別な椅子であるのを確かめるように、今まで座った椅子や他の椅子にも座ってみて、改めて「これは、間違いない!」と確信することができたのです。
求めて座り続けた結果、そういう作品級の出来栄えのものに出会えたものですから、フレームの素材(木の種類)や座面の素材(板座か布座か)を選んで注文をし、製作・納品されるまでの間もワクワクして待ち遠しかったのを覚えています。
嬉しいのは、その座り心地のみならずその造形の美しさも秀逸だったことです。
当時、すぐに気になって調べたのですが、
その深く造り込まれたデザインの生みの親はなんと馴染み深い無印良品も手掛ける『工業デザイナー深澤直人氏』によるものだったのです。
私自身も大好きなブランドの一つである無印良品の背景には、デザイナーとしての深澤直人さんのチカラがあることを理解していただけに、改めて世界的に定評のあるデザイナーとして素晴らしい実力の持ち主だと感じたのです。
後に見たYouTubeにて、氏がその椅子のデザインの着想にあたって
「カラダに選ばれないと、椅子って本物には成れないんじゃないか!」
として取り組みを始め、その椅子のデザインの完成にあたっては
「この椅子は客観的に見て名品になれるんじゃないか!」
と語っています。
私の椅子探しのなかで、偶然にもカラダが直感的に反応して選んだ一脚が、深澤直人氏がデザインのなかに意図したこと(カラダに選ばれる)であったことに驚きましたし、深く頷ける不思議な体験でもあったのです。
その椅子とは、
広島県にある老舗家具メーカー「マルニ木工」が生み出す製品で、深澤直人氏がデザインを手がけた「MARUNI COLLECTION」シリーズのひとつ「HIROSHIMAアームチェア」として知られているものです。
そのHIROSHIMAアームチェアが世界へ羽ばたくこととなった大きなきっかけとして、あのAppleが2017年に完成させた新本社社屋「アップルパーク」に使われる椅子として採用されたのです。
その数1,000脚以上であることからも、本物として高く評価されたことを証明したのです。
これが世界の家具業界で大きな話題となり、日本発の名作椅子として世界に広く認められることになったのです。
我が家では2016年から2脚を愛用していますが、最近は椅子に登れるようになった3歳の長男が、厚めのクッションを座面に敷いてごはんの度に使っています。
カラダが小さくても座り心地が分かるのかは定かではありませんが、すっかり自分のものとしてお気に入りのようです。
父親としては、キズや汚れを心配しながらも、ま、おおらかにいこうと思っています。
あれからというもの、
家具選び、とりわけカラダに触れるものは、ゼッタイに自分で納得いくものを確認してから!
という頑固さが身についたのでないかと思っています・・・。
家づくりにあたって、家具選びや椅子選びを熱心にされる方は、ぜひ私のような良い意味での頑固さをもつと楽しめますし、きっと一生ものの良い出会いがあるのでお勧めです。
我が家では他にも愛用する椅子があります。
それについては、同じタイトルにて「岐阜の名作椅子」編としてお届けしています。
こちらも深澤直人さん風に言えば「カラダに選ばれる本物の椅子」としてお勧めできますのでぜひご覧ください!
【お断り】最初の写真はマルニ木工さんホームページより
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