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インテリアコーディネーターが提案する「エコで涼しい部屋づくり」
2020.06.08
設計・インテリアコーディネーターの永井です。
帰宅時にお部屋の暑さが気になる季節になってきましたね。
気象庁が5月25日に発表した3ヶ月予報によると、西日本・東日本の8月にかけての平均気温は「平年より高い」。
今年も暑い夏になりそうです…
今回は、エコで涼しい部屋づくりについてご紹介します。
【暑さの原因はどこ?夏涼しい家のキホン】
暑さの主な原因は、日中に窓やベランダを通して日差しが入り、熱が室内にこもってしまう事。
そのため、夏にエアコンに頼り過ぎず、エコに暮らすには、風通しと、それ以上に『日射を遮る工夫』が特に重要なのです。
お家の中で日射遮蔽が最も必要なのは『窓』!
今回は、簡単にできるものを中心に日射遮蔽の方法をいくつかご紹介します。
【こんなにイロイロ♪直射日光を遮る方法】
◎より効果が高い『窓の外側』
手軽でより効果的に日差しを遮る方法が窓の外側の遮熱方法。
熱を窓の外側でシャットアウトできるで、室内の温度上昇を抑えることができます。
【1】すだれ
日本の夏の風物詩の1つでもある『すだれ』。昔から日本人に愛されてきた夏の暑さ対策です。情緒あふれる夏を演出できる上、安価で日差しを遮る最も手軽な方法でもあります。
デメリットは、外が暗くなってから室内の電気をつけると部屋の中が外からよく見えるのでプライバシーに配慮する必要があります。また、風が強い日は使用できません。
【2】日よけシェード
『日よけシェード』はいわば現代版のよしず。熱の大部分を窓の外側でシャットアウトできるので、室内の温度上昇をしっかり抑えることができます。また、生地の素材によっては、リビングやベランダなどの目隠しとしても使えます。素材が布地ということもあり上部だけ固定しても、ユラユラと動いてしまうため四隅をきちんと固定する必要があります。
【3】グリーンカーテン
ツル性植物であるゴーヤーやヘチマ、朝顔などを窓の外側に育て、室内に入る夏の日差しを遮る『グリーンカーテン』。ゴーヤやヘチマ、朝顔が人気です。省エネでありながら、ゴーヤは収穫して食べることができるのもいいですね!ただし、グリーンカーテンは真夏になってからでは手遅れ。5月末から6月中旬ぐらいには植物を植えておかないと間に合いません。また、虫が寄ってくることがあることと、水やりなどの世話が必要になります。
◎実はこんな方法も!?『窓の内側』
屋外での日射遮蔽方法が難しい…という方には、窓の内側でできる遮熱方法もあります。
【1】ハニカムブラインド
『ハニカムブラインド』はスクリーンの断面がハチの巣状(ハニカム)になり、断熱性に優れているオシャレなブラインド。バリエーションも豊富で、シースルー生地と不透明生地を組み合わせたものもあるので、採光と視線をコントロールすることもできます。
【2】遮熱レースカーテン
『遮熱レースカーテン』は室内の温度上昇を抑える効果を持つレースカーテンです。遮熱効果を持つ繊維や、ミラー効果のある光沢糸を使用しているため、太陽の熱を反射して室内温度の上昇を抑える効果があります。
【3】ミラー調レースカーテン
外から室内の様子が見えにくいレースカーテンのことを『ミラーカーテン』と言います。
生地の裏面に光沢のある糸を編み込んであり、プライバシー保護と省エネ対策が可能です。家の外の光を取り込みつつも、一般的なレースカーテンに比べて紫外線(UV)、可視光線、赤外線といった太陽光線を10~20%遮る効果もあります。
その他にも…
工事が必要になってしまいますが『外付けブラインド』や『通風シャッター』を付ける方法や、これから新築をお考えの方は『庇(ひさし)』を設けることを検討しても良いかもしれません。
“エコで涼しい部屋づくり”を取り入れて、より快適にお家時間を過ごしましょう!