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2-① 疾患による特徴と住宅改修 【パーキンソン病の方の住宅改修】
2011.02.15
2-① 疾患による特徴と住宅改修 【パーキンソン病とは】
脳が出す運動の指令が筋肉にうまく伝わらす、なめらかな動作ができなくなってしまう病気です。
主な症状は、「手足が震える(振戦)」「筋肉がこわばる(筋固縮)」「動きが遅い(無動)」「バランスが取りづらい(姿勢反射障響)」の4つですが、これらの症状が全ての患者さんにみられるわけではなく、病気の程度によっても変わってきます。
50~60歳代で発症することが多く、ゆっくりと進行します。日本人の約1,000人に1人がこの病気にかかると考えられており、高齢者に多い病気ですが、若い人でも発症することがあります。
現在ではさまざまな薬があり、症状もかなり改善が期待されます。
【パーキンソン病が進行すると】
1.自分の意思通りスムーズに足を運ぶことが難しくなってきます。
目標地点に近づくほど、又足を踏み出そうとするほど、かえって足がもつれて転倒しやすいです。
手すり等につかまって転倒予防できる生活環境にしましょう。
2.ドアノブを開ける動作は、かなり複雑です。
「後ろに下がりながら、滑りやすいドアノブをしっかり握って回す」動作は、握力も落ちてきて、さらに後ろに下がる足の動きが不安定になって いるパーキンソン病の方には、「こわい」のです。
3.足の筋力が弱るため、トイレの便座からの立ち上がりが難しくなります。
前かがみになって、体重移動をし、前壁につけた横型の手すりにつかまると、比較的楽に立ち上がることができます。
家族の方の腰を痛めることも防いでくれます。