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家事動線を意識した理想的な「家事ラク間取り」。自分に合ったベストな間取りを考えるためのポイント

2021.06.01

家事動線を意識した理想的な「家事ラク間取り」。自分に合ったベストな間取りを考えるためのポイント

こんにちは、森住建設計事業部の鷲見です。

家づくりの打ち合わせをしていると、 奥様から「新しい家では家事が楽にできるとうれしい」という声をよくいただきます。 暮らしに不可欠な家事はやることがいっぱい。それだけで多くの時間を費やしてしまいますね。

しかし、家事動線を意識し、それに合わせた間取りを取り入れることで、家事を効率的に進められるようになります。共働き家庭が増えた今、この「家事ラク間取り」を実現させた家づくりは、要注目です。

キッチンを中心に各スペースに移動しやすい間取りを組む

キッチン、リビング・ダイニング、洗面・脱衣室、浴室、バルコニーなど、家事をするときは、各所を移動しますが、 これらのスペースを行き来する経路が複雑だと、労力も時間もかかってしまいます。 反対に、経路がシンプルだと移動にかかる労力と時間がかかりません。

次に家事そのものをおさらいしてみましょう。

  • 炊事
  • 洗濯
  • 掃除

この3つの中で、炊事は特に手間がかかるでしょう。

例えば、朝夕の様子を思い出してください。料理をつくりながら、身支度や片付け、洗濯、掃除、子どもの世話などに追われていませんか?

料理中は、キッチンからあまり離れたくないので、他ごとに取りかからざるを得なくなった時でもすぐに戻れると安心です。 だからこそ、キッチンを中心に各スペースに移動しやすい間取りが組まれていれば、マルチタスクをスムーズにこなすことができるでしょう。 

ランドリールームとファミリークローゼットがあれば、洗濯の時短が実現

>>施工事例はこちら/「自分の家より良い家ができた」と設計士が胸を張る自信の平屋住宅

 1カ所の滞在時間が長い家事が炊事なら、移動とタスクの多い家事は洗濯です。 洗濯は、洗ってから干す場所に移動し、乾いたら取り込み、衣服をたたんで片付ける作業が発生します。これはなかなかの負担ですね。そこで、負担を軽減させるために、次のポイントを押さえておきましょう。

●ランドリールームを設ける

ランドリールームとは、洗濯物を干す場所のこと。洗った服をバルコニーやテラスで干すのではなく、室内に干します。これなら2階や外に洗濯物を持っていくことがなくなり、移動距離が大幅に短縮されます。

●ファミリークローゼットを設ける

渇いた洗濯物を各自の部屋、もしくはクローゼットへ持っていくと、移動距離が長くなります。そこで、洗濯機のある場所とランドリールームの近くに、ファミリークローゼットを設置するのがベスト。アイロンがけができるスペースを設けるとモアベターです。

 

 一般的に洗濯物は外に干すイメージですが、最近は洗濯物に花粉やウイルスが付着しないよう、室内干しを選ぶ方が増えましたね。 また、共働き家庭では日中に取り込むことができません。これも室内干し需要が高まる要因です。

各部屋に合わせた収納を配置して、掃除をラクに

お客様によっては、「大容量収納」をご希望される方がいらっしゃることも。もちろんご希望に沿ったご提案を差し上げますが、 私たちは“収納するモノ”に合わせた大きさの収納を各部屋に配置することをおすすめしています。 

掃除をする前、もしくは掃除をしながら片付けをするかと思いますが、各部屋に収納があると、それぞれの部屋で使うモノが取り出しやすい場所に収めることができるんです。大容量収納に頼ってしまうと、掃除の手を止めて、そこまで移動しなければなりません。

 各部屋に合わせた収納があれば、家族に片付けグセが身に付き、掃除もしやすくなります。 

シューズクローゼットやパントリーも家事ラクにひと役買う

>>施工事例はこちら/マネしたい平屋の家!プレママ設計士の技アリ自宅

次は、「家事ラク間取り」を考える上で、実際にご提案したアイデアをご紹介します。

●脱衣室と浴室は隣り合わせでも、洗面はなるべく離す

「家族以外の人がトイレや洗面を使う時に、洗濯する服が置いてある脱衣所とプライベート空間の浴室は見えないようにしたい」と希望されるお客様がいらっしゃいました。先ほどの解説では、キッチンを中心に水回りを含めた各スペースを近くに配置するとお伝えしましたが、このお客様のご要望を叶えるには、 脱衣室と浴室は隣り合わせでも、洗面は切り離した方がよいと考えられます。 

●LDKを南に、ランドリールームを北に

日当たりがほしいLDKを南に配置。また、洗濯物がよく渇くようランドリールームも南へ。そして玄関も南向き。この場合、南側はキャパオーバーになります。そこでLDKと玄関を南に、ランドリールームを北に配置。 共働きで夜に洗濯をされるお客様であれば、あまり日差しが入らない北でも干す時間を長くすることで十分洗濯物は渇きます。 

一方で、立地や季節などの条件次第では洗濯物が乾ききらないことも。その際は、 衣類乾燥除湿機の使用をおすすめします。 

●玄関にシューズクローゼットを併

家族の靴をたっぷり収納できるシューズクローゼットをつくれば、スッキリします。また、シューズクローゼットを広めにしておけば、 上着やカバンなど、毎日使うモノを置くことができ、リビングにそれらが散乱して片付け仕事が増えることもありません。 

●玄関からキッチンまでの動線上にパントリー

買った食材をキッチンまで持ち運ぶのは大変なので、その手前にパントリーを設置。週末しか買い物に行かない方は買いだめをする傾向なので、このようなパントリーを間取りに加えておくと大助かりです。

今の生活の中で家事をする時に、ストレスに「感じること」と「感じないこと」を思い返してみては?

最後に設計士である私から、「家事ラク間取り」を考える前段階でしてもらいたいことをお伝えします。 まず今の生活の中で家事をする時にストレスに「感じること」と「感じないこと」を思い返し、その答えをぜひ教えてください。 そうすると、私たちから皆さんに合った選択肢をたくさんご用意することができます

今はインターネットで理想の「家事ラク間取り」の図が簡単に見られますが、それが自分の家事ストレスを軽減させるとは限りません。気になった間取り図があれば、自分がその空間の中でストレスを感じることなく動けるかをイメージしましょう。

森住建では、広さを細かく調整できるフリーモジュール設計を採用していますので、 「広さがもう少しほしい」「この部屋は小さくしたい」といったご要望にも対応できます。 この設計方法なら、こだわり抜いた家事ラクのマイホームがきっと実現できると思いますよ。

PROFILE

鷲見菜摘

鷲見菜摘

設計事業部・新築設計課

幼い頃、こだわりの家をリポートするテレビ番組を見て、家づくりに興味を持つ。高校生になると、将来注文住宅の設計者になることが目標になり、大学の建築学科に進学。森住建に入社したのは2014年。経験を積んで念願の設計業務で力を発揮する今はとても充実しており、「お客さまが幸せになれる家をもっと設計したい」と仕事への意欲は増すばかり。とにかく住宅が好きなので、出かけた先でも家を見て回ることが多い。

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